中野中の足裏庵日記(61) また始めました<30人の自画像>展      
2008/01/21記
某月某日
あけましておめでとうございます。
ことしは皆様とお会いする回数を増やしたく思っております。本年も宜しくお願い致します。
それにしても年初から苛立つような、禍々しいニュースばかりが耳に入ります。組織・制度の整備も必要ですが、やはり 人間そのもののありようが問われているのではないでしょうか。


某月某日
2年間のお休みをいただいて、再び <新世紀の顔・貌・KAO−30人の自画像> 展を始めます。 ぜひ皆様に見ていただきたく、ご来場お待ちしております。以下に、図録に掲載したアイサツ文を収録します。

2nd seasonを始めるにあたって
<30人の自画像>展は、21世紀の始まりと同時にスタートした。
その年の秋のニューヨーク・タワー爆破のテロ勃発などまったく 知る由もなく、その後は私が第1回展図録で願った21世紀とはすっかり違って、世界にテロは蔓延し、地球の環境破壊は とどまるところを知らず、格差社会はますます顕在化されてきた。こうした時代に、アーティストは何をすれば良いのか、 一介のもの書きの端くれに何が出来るのだろうか。
個が集まって組織が生まれ、組織が個をよりよく活かす。それが在るべき姿であるならば、基は個にある。 画家の創作行為はまったき個の営為である。いかに孤独(孤立ではない)であろうとも、個と対峙するところからしか作品は 生まれない。
若い時は、誰もが自己に懐疑的でありながら常に社会の不条理に怒り煩悶し、一方で夢や理想を抱えていた。年経るにつれ、 自分と社会との融点をみつけ、妥協し、それでも絵を描くことで自分のささやかなアイデンティティを探し続けてきた。
そんな人生の年輪が積み重なって、その年輪の襞のそれぞれの陰翳が、いわゆる個性を築くのかも知れない。それぞれの 人生がつくるそれぞれの個性が、あらためて個(自分)と対峙して生み出される自画像は、雄弁にその人を、その人生を描き出しているに違いないし、 そうした自画像の数々を一堂にすることで、その社会が、その時代性の一断面が見えてくるかも知れない。
私の恣意的な要望に応えてくれた画家、並びに開催会場の皆様に心より御礼を申し上げる。 2007・12・8識


某月某日
今年の出品作家と全国巡回スケジュールをご案内します。

【出品作家】
青柳ナツエ・安達時彦・浅野輝一・井口通太郎・市尾 哲・伊藤行子・井上 悟・
小笠原緑・大庭英治・大橋みやこ・河村純一郎・小林一彦・斉藤吾朗・斉藤寅彦・
関 拓司・千正博一・高橋正敏・谷口仙太郎・戸田康一・中島千波・中野大輔・
中野庸司・西房浩二・野々宮恒一・東 俊行・宮田 圭・山中宣明・山本幸雄・
横田 尚・和田雄一・わたなべしげる・渡辺豊重  (すべて新作、6号大/50音順)
企画:中野 中

【巡回】
金沢:2/02〜2/11‐美術サロンゆたか
京都:2/19〜3/02‐アートスペース東山
神戸:3/06〜3/18‐ギャラリエ サンサカエ
平塚:3/26〜4/01‐平塚画廊
北海道:4/29〜5/11‐鹿追町立神田日勝記念美術館





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