【中野中の足裏庵日記】―44―パリ祭の想い出
2005/07/22

某月某日
高輪画廊恒例の<パリ祭>展が第8回を迎えた。水不足が心配された前半、降り始めた途端各地で災害をもたらす大雨となった後半と不順な梅雨もようやく開けた、比較的凌ぎやすい19日に開幕、出品者をはじめ多くの方々が集まって賑やかなワインパーティーであった。(〜30日まで)。

某月某日
それにしても近年、<パリ祭>という言葉をあまり耳にしなくなったように思う。会場に居合わせた若者に尋いたところ、「パリのお祭りでしょ」と返ってきたが、どこまで知ってのことか、いささか覚束ない感じであった。今更<パリ祭>の解説も野暮だが、日本でも言われるようになったのは、日本に来たフランス映画「ル・カトルズ・ジュイユ」(7月14日)の邦題に「巴里祭」と冠せられて以後のことからのようだ。1789年の7月14日、パリ市民たちはバスティーユ牢獄を襲って政治犯を釈放、これがフランス革命の発端となった。この革命記念の日、パリはもとよりフランス各地の広場や通りでは、夜どおし、祝祭の踊りが行われ、民衆は熱狂する。
この日が過ぎると、パリ市民の多くがバカンスをとってパリを留守にする習慣がある。

某月某日
30数年前、私にもささやかなパリ祭の体験がある。初めてのヨーロッパ旅行でパリに13日に入り、郊外の知人のアトリエに一泊、翌日近くの消防署の広場での踊りの輪に加わった。飲みなれないワインを飲みながら消防団員の楽奏に浮かれてステップを踏んでいるうちに老婆?に誘われてペアを組んでいるうちに、パートナーから強烈なキスを喰らってビックリ。初心(うぶ)な私は天地が逆巻いて・・・・・・。

某月某日
第8回展の参加者は、赤堀尚、五百住乙人、入江観、大橋みやこ、笠井誠一、加藤正嘉、 加守田次郎、黒木邦彦、桑原正昭、近馬治、佐藤照代、高瀬あおい、富沢文勝、星野鐵之、前島隆宇、三岸黄太郎、三宅悦隆、森本宏起(50音順)の老若男女18名。
みなそれぞれにパリ祭の思い出はあるだろうし、滞留経験の方々には秘話や思い込みがたっぷりあるに違いない。いずれゆっくりお聴きしたいものだ。
作品はパリ祭とは直接関わりないが、それぞれの持味をみせてグループ展としての質はなかなかに高く、存分に楽しめる。

若き日の父にもありし巴里祭 景山筍吉
濡れて来し少女が匂ふ巴里祭 能村登四郎







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